里海NEWS

里山・里海で「食」「癒やし」 奥能登、健康作り旅 県、観光モデル策定

 ◆奥能登、健康作りの旅 10年度に商品化へ

 

 県は新年度、豊かな里山・里海に囲まれ、新鮮な食材に恵まれた奥能登2市2町を舞台に、健康増進を目的とした「ヘルスツーリズム」の旅行企画を地元自治体や大学、健診機関と作る。旅のテーマは「食」と「癒やし」。奥能登ならではの魅力を生かした旅行を提唱し、過疎高齢地域を元気づける。

 

 ヘルスツーリズムとは、自然の中で心身を休めたり、体を動かしたりして、健康を取り戻す旅のこと。農・漁村に滞在するグリーンツーリズムや、自然を満喫するエコツーリズムなどと並び、団体で有名観光地を回る観光旅行とは一線を画す新しい旅のスタイルだ。

 

 JTBヘルスツーリズム研究所(東京)の木谷真由美・主席研究員によると、2005年頃からヘルスツーリズムを取り入れて、過疎高齢地の活性化を図る取り組みが各地で盛んになったという。

 

 県は新年度予算案に「奥能登ヘルスツーリズム推進モデル検討費」として400万円を計上。4月から10月まで、旅行内容や対象マーケットを地元自治体などと話し合い、旅の基本方針を決める。11月以降は、運動メニュー作成は大学、健康管理は健診機関、受け入れは地元宿泊施設が担当し、モニターツアーを開催。10年度の旅行商品化を目指す。

 

 奥能登で実施可能なプログラムとしては、地元食材で作る健康食や、伝統太鼓を使ったエクササイズ、塩づくり体験などが挙がっており、地域色あふれる旅のモデルが誕生しそうだ。

 

 県内ではすでに、医療機関と旅館の連携により、人間ドックを受けた後に温泉旅館に泊まる取り組みも行われているが、「奥能登では医師不足もあり、まずはアプローチしやすい食と癒やしに目を向けた」(県地域振興課の森田美恵子課長)という。木谷主席研究員は「健康を強調しすぎると、頑張りすぎてしまう人もいる。『癒やし』や『アンチエージング』をうたった旅が人気」と話している。(読売新聞 2009年3月5日)